一年生後期

この半年は私にとって今までin中国の内、一番きつかったかもしれません。
一年半経った留学生活のちょっとした節目だったんだと思います。

松江に来る前の私の上海生活は、
「いかに日本との差をなくすか」これに尽きていたと思います。

寮はそれなりにきれいだったし、
食べ物も大量に日本から送ってったし（これは今でもです笑)
自炊も出来たし、
洋服も結局こっちのデパートに入ってる
日本でも売ってるのを買ってたし。

その余った時間に中国と交流？
そんな感じでした。
何か分かりにくいんですけど、自分達留学生は
オブラードかなんかに包まれて保護されてる感じだったんです。
実際この国って、ホント数年前まで外国人と中国人の
居住区を分けてた国ですから、それは大学内の留学生と中国人学生
にもまだ残ってる部分があるんだと思います。

そんな中での環境の急激な変化。
松江って外国人いないでしょ？全部一緒くた。
正反対になってしまったわけです。
今までは自分で中国とは線を引いて自分の好きな時に
好きなように交わってれば良かったのに、
松江ではそれは許されない。
24時間中国語だし
寮にはキッチンだって洗濯機だってない。
トイレも共同だし、風呂なんか全部丸見え！

前期はそれでも何で平気だったって
きっとずっと気を張ってたんでしょう。
全てが初めてで新鮮で緊張して。
言葉もよく分からなかったし。

でも日本に一ヶ月帰って
松江ってやっぱりひどいなぁ～
帰りたくないな～
ってちょっと鬱になっちゃって、
その鬱をかなりひきずったまま
後期になちゃって
少しずつ言葉も分かるようになって（まだ全然だけど）
分からなくていいことも分かっちゃったり、
もちろん人間関係も見えてくるし、
勉強の方も
「前期で全部受かったから平気だろ～」
みたいな油断とすきだらけ。

で、結局
授業に出なくなります。

そうなってくると、これ堕落の一方（笑）
最終的に、一週間全部授業に出たのって
テスト前の最後の一週間じゃないでしょうか。
誰とも会いたくなくて時には部屋に一週間こもったり。

何か自分が誰かに対して嫌だなって思った時に
それが自分の我儘なのか、
その子が我儘なのか、
はたまた文化の差なのか。
でも結局私には腹を割って話すツールもなく、
日本語で話しても誤解されかねない事をつたない中国語で
話す勇気もなく、
そのうち中国語自体聞くのも嫌になっていきました。

こんなの留学して以来初めてで、もうホント
どうしていいやら。
その頃ちょうど部屋にADSLもどきも装備され
私の毎日は寝るかネットか（笑）

そんな日々を送ってる時、突然日本語教師の話が舞い込みます。
そのころ弱りきってた私は、結構本気で日本に帰ろうか考えていました。
でも何故か、
「松江に来てこんな状態になってしまったけど
全てを止めにするにはまだ早いんじゃないか。」
そう思うことが出来たんですね。

それから私の日本語教師アルバイトが始まります。

相変わらず学校は嫌でしょうがなかったけど、
他に精を出す事もできたし、怠惰な生活も
「完全に怠惰じゃない」
っていう口実ができた事で少し楽になりました。

その頃二人の中国人と知り合いになります。

一人は松江校区の他の学校の子。
彼とは銀行で知り合いました（笑）
その子はほんっと根っからのいい奴で、また
私が思うに絵に描いたような典型的中国人思想の持ち主。
何故かその子にはすらすら自分の思ってることが言えました。
きっと学校違うから嫌われても恐くないと思ったんでしょう（笑）
友達とうまくいってないこと。
中国人への不満。
中国への不満。
いらだち。
彼はそんな私の話を凄く辛抱強く聞いてくれて、
誤解だったことは解け、
不満も彼に話す事で少しづつ消えていきました。
彼は今でも私のよき相談相手です。

もう一人は学校の体育の先生。
彼は日本に10年住んだ事があって、私の気持ちを痛いほど
分かってくれました。
周りは中国人だらけで、
何が困って、何が嫌で、どうすればいいか。
私は、中国に来て中国人の学校にきたからには
中国人の友達が欲しかったんです。
これ、結構簡単そうでそうもいかない。
だって日本だってそうでしょ？
ホントに友達って呼べる人って結構少ない。
そういう中国人の友達が欲しかった。
でも、どうしたらいいかわからない。
友達ってそんな一朝一夕になれるものじゃないでしょ？
時にはぶつからなきゃいけない。
でも私にはその術が無かった。無いって思ってた。
そんな時、先生は言いました。
「私は日本に10年住んだけど、結局友達ってホントに呼べる人は出来なかった。
ガオライも勉強をしにきてるんだから、勉強を第一に考えなさい。」
私は、日本人だからって寄ってくる中国人もあんまり好きじゃなかったから、
自分が日本人だから、授業の事だけで誰かに寄って行くのが嫌だったんですよ。
でも先生は友達は出来ないってあきらめて勉強する事だけ考えなさいって言う。
そう割り切ってしまえば楽だと。

先生に話を聞いてもらってるうちに
何だかだんだん泣けてきて、
みんながいるのにわんわん泣いてしまいました（苦笑）
中国来て初めてでしたね、辛くて泣いたのは。
今のところ最初で最後ですね。

本当にきつかった時、彼のそんな一言で救われた気がします。
一旦切り離して割り切る事で凄く楽になった。
きっと私はちょっと焦ってたんでしょうね。
友達作らなきゃ！作らなきゃ！って。
私はやっぱり友達欲しいから割り切れないけど。
でも先生にはなんかそういう、行き詰った時の
うまい身のかわし方？を教わった気がします。

そんなこんなで私が回復したのは期末テスト2週間前。
今まで授業もでてなかった上にこのときの私は完全になめていた！
前の学期通ったからって調子こいてたのさ！（*´▽｀)ノ　

結局・・・・

中国法史落ちたのだ(´Д⊂ｸﾞｽﾝ

知ってる？知ってる？
こっちってまたもう一回一からず～っと授業受け直して
再テスト受けるだけじゃなくて

罰金

まであるんだよ・・・・(´Д｀lll)　　

そんな感じで
二年生へと続きます・・・